松岡正剛氏の「白川静 漢字の世界観」を読んで、こりゃあ「字書三部作」ってえのも読んでみっか?と思っていたりしたが、いずれもあり得ないほどのボリューム、および価格であることがたったいま判明した。
まあ判明する前から、ちょっと敷居が高いかな?と思っていた(実際には「敷居が高い」どころか壁が立ちはだかっているに等しいわけだが)ので、もう少し軽めのものを読んでみることにした。
というわけで、「漢字百話」。
- 作者: 白川静
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1978/04/25
- メディア: 新書
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実際にはこれでも結構(というかかなり)キツい。はっきり言って、ワケのわからんところが一杯ある。けど、やっぱり語源の話はとても面白い。「道」という字は、呪具である異族の首を携えてゆく様子を表している、とかね。道路は、外部の世界に連なる、最も危険な場所であったのだ。古代中国の、そんな怪しげな話を色々と読むと、なんだかワクワクしてくるじゃないか。
甲骨文や金文の、あの字面を見ると、なるほど確かに呪能がありそうな気がしてくる。まさに「文字構造の持つ緊張した統一感」というやつだ。今の活字は、まあ骨抜きにしたようなもんだわね。
「常用字解」ならわりとお手頃かなあ。