野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

黒のクレールから29年

大貫妙子坂本龍一の「UTAU」、Amazonで予約注文していたのが木曜日に届いた。Amazonの「発送しました」メールは火曜日に来ていたから翌日に着くと思ったのに、実際はその翌日だった。飛脚め、どこかで寄り道して花を摘んでいたにちがいない。

UTAU

UTAU


サカモト教授のピアノに、大貫さんの歌、というきわめてシンプルな構成でありながら、その何ともいえない滋味の深さが心身に染み渡るという感じだ。
一曲目の「美貌の青空」からもうヤラれてしまう。この曲は、教授のもけもけ声(ごめんなさい教授)より大貫さんの方が良いに決まっているのだが、それにしても最初から大貫さん用に作ったんじゃないかとしか思えない。確か中谷美紀バージョンもあったんじゃないかと思うが聴いたことはない。これより良いのがあるはずがない。
そして「赤とんぼ」のアレンジがすごい。こんな仕上げにしてしまうサカモト教授、やっぱり恐るべしだ。
あと大貫さんの名盤「Cliché」から2曲、「夏色の服」と「風の道」も入っておりこれらがまた秀逸なんである。「Cliché」は、中学のころから好きで良く聴いていたアルバムだが、カセットしかない。もう20年以上CDを買おうかと思いながらも踏み切れていないいくつかのアルバムのうちのひとつだ。この「UTAU」のせいで、一気に勢いがついてしまいそうな気がする。
たしか今ライブツアー中だったと思う。予約を開始したときに、かなり迷ったが、この時期に予定を入れる自信がなかったので見送ってしまったのが悔やまれる。ぜひ生で聴いてみたい歌とピアノだ。