野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

風が吹けば桶屋が儲かる、的な

「数学的にありえない」っていうタイトルになんとなく惹かれて読んでみたのだが、これまためっぽう面白い。

数学的にありえない〈上〉 (文春文庫)

数学的にありえない〈上〉 (文春文庫)


ギャンブルで借金を背負った癲癇持ちのもと大学講師と統合失調症の双子の兄、もとKGBでソ連崩壊後はCIAで働く女スパイ、ヤバそうな人体実験をしながら怪しげな研究をする大学教授、などなどの独立したストーリーがパラレルに進んでいき、それらがだんだんとひとつの物語に収束していく、という仕立てで、なんといっても次の展開がまったく読めないジェットコースター感覚が、どっかにありそうな話と言えばそうなのかも知れないけど、面白いんだから良いじゃないの。