哲学とかその関係の本がなんだか難しいのは、「そもそも何を問題にしているのかよくわからない」というのが理由のひとつとしてあるんじゃないかと思っている。だから、そこんところをまずしっかり押さえておくと、難しいなりにもなんとなくまだ理解できる、と言わないまでもとっかかりを掴むことができる、ような気がする。
さて鷲田総長の「わかりやすいはわかりにくい?」だ。
- 作者: 鷲田清一
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2010/03/10
- メディア: 新書
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この人の文章はそれこそ、わかりやすいんだかわかりにくいんだかよくわからない。でも、すごくロジカルなのに同時に妙にリリカルで、あたしは好きなんだけどもね。
この本では、古今東西(いや西ばっかりか)の哲学者や思想家たちが、いったい何を問題にしてきたのかということを、日常の問題のレベルに落としてあーでもないこーでもないと言ってる(のだと思う)。ま、その辺が「臨床哲学」なんでしょう。よう知らんけど。
とりあえず、あんまりわかりやすいもんはちょっと疑ってかかったほうがええ、ということのようです。
それにしても昨日の「おせっかい教育論リターンズ」、うっかりしてたなあ。生の鷲田せんせいを見られるんだから、申し込んどいたらよかったのに。