野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

ハラキリについて知っている二、三の事柄

 

妻が入院した。

といっても別に、命に関わるような話ではないし、あらかじめ計画された事なのですけど。ちょっとした手術をするということで。
それでも開腹手術ということになるとそれなりに大ごとで、事前の説明などそりゃあもう大変。想定されるあらゆるリスクについて事細かに、「実際には900万件に1回程度の確率ですが…」などと言いながらもあれこれと恐ろしげな説明をされると、とても生きて帰ることはかなわないのではないか、とすら思えてきてしまう。これがいわゆるインフォームド・コンセントというやつなのだろうが、やたらと予防線ばかり張られてもなあ。もっともそれは彼ら(病院側)自己防衛のためであり、これを怠ったことによってモンスター患者にひどい目にあわされることを考えれば、避けられないことなのだろう、とも思う。それは理解できる。何も彼らは患者とその家族を安心させるためにあんな膨大な資料を作っているわけではないのだ。まことに世知辛い世の中になったものだ。