そんな時はほら、瀬尾まいこ、とか。
てなわけで「図書館の神様」など。
- 作者: 瀬尾まいこ
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2013/11/08
- メディア: Kindle版
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少なくともわたくしの知る限りにおいて、この人の小説には邪悪な人間というのが出てこない。ちょっとどこかネジがゆるんでいたり、変なところにやたら力が入っていてなんだか生きにくそうな人、ていうのはたくさんいるけど。リアリティなんかなさそうで、ああでもこんな人が知り合いにいたような気がする、なんて思わされたり。
なんとなく流れで高校の国語教師をやっている主人公。これまた流れで部員1名の文芸部の顧問をやることになってしまう。高校時代はバレーボールに打ち込んだが、本なんてほとんど読んだことがない。国語教師なんていったって、文学なんぞまったく興味がない。そんな顧問がいる文芸部の、たったひとりの部員である垣内君。彼の文芸部の活動というのがこれまた、生真面目なんだかおちょくってるんだかわからないが、何とも言えず良いのだなあ。
やっぱり、たまにはこういう爽やかで後味の良い小説を読んで、眉間のシワをゆるめた方が良い。