読みかけの『三国志』第11巻と、さらに第12巻も持って出張に。新幹線の中で、さてまずは11巻を読もう、と思ったが見つからない。なんてこった、第11巻を家に忘れてきたか、しかし読みかけの第11巻をすっ飛ばして第12巻を読むわけにもいかない。ううむこの際、背に腹はかえられぬ、というわけでKindleストアで第11巻をダウンロード購入しiPhoneのKindleアプリでちまちま読んでいた。ところがあんた、成田空港に着いてチェックインと保安検査を済ませたあたりで、何のことはない普通にバッグの中に第11巻が入っていることに気づいた。まったく何てこった、もうちょっと落ち着けよ俺様、と思ったがまあとにかくちゃんと第11巻を持ってきていてよかった。
- 作者: 宮城谷昌光
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/10/10
- メディア: 文庫
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もう老人と言って良いはずの司馬懿だが、なかなかやり手だ。その一方で孫権は歳をとるにつれ、だんだんと耄碌してきてまともな判断力を失ってしまった。ただでさえややこしい事になりがちな後継者問題について、孫権が余計なことをするものだから大混乱。そうこうしているうちに孫権もついに歿して、そのあと一悶着ありながらも跡目を継いだのは孫亮だ。
ところで司馬懿が主役のWOWOWのドラマには、地方の小役人でありながら農業についての深い知識と屯田に関する構想を持っていることを司馬懿に見出され、出世していく鄧艾という人物が出てくる。この小説には出てこないのだろうかと思っていたら、この第11巻になってやっと登場した。なんと鄧艾、最後は将軍にまでなって結構な活躍をするのだな。それにしてもあのドラマで、ああやって鄧艾を引き上げて重用していくのを見ていて、司馬懿ってのは農本主義だなと思っていたのだが、この小説にもそのものずばりの指摘があった。うんやっぱりそうだよな。
この第11巻では、魏の大将軍となった司馬懿も死んでしまう。跡を継いだのは長男の司馬師だ。さていよいよ次は最終巻となる第12巻で、いったいどんなふうに話をまとめるのやら。