野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

そこまで枯れんでええんとちがうの?

ブライアン・フェリーの新譜が出る(出ている)という情報を得て、さっそくApple Musicで聴いてみたのはもう、昨年の暮れのことだったか。ずいぶんと昔のように思える。

Bitter-Sweet

Bitter-Sweet

  • ブライアン・フェリー
  • ジャズ
  • ¥1600
実は3月の来日公演に行く予定にしていたので、そりゃ新譜はチェックしとかないとな、というのもあったのだ。で、聴いてみた感じといえば、何とも微妙。
非常に渋い音だ。少しばかり渋すぎる。非常にオールドファッションドで、吉本新喜劇のあのオープニング、ほんわかぱっぱから能天気さを抜き取ったような音だ。そりゃフェリー君もお爺ちゃんなんだけどさ。うーむ、と思いつつ聴いていると、あれ、この曲はどこかで聴いたことがあるような… で曲名を見ると、"While My Heart Is Still Beating"と。ああ、"Avalon"に入っていたあの曲!改めてよく見たら、これアルバム全体がセルフカバーじゃないか。ロキシーはもちろん、ソロの"Bête Noire"や"Olympia"に収録の曲もけっこうやってるってのに、アルバム後半に来るまで気付かんかったんか、てなもんだが、まあそれくらいにアレンジも変えられてしまっているというわけですよ。
あまりに微妙だったので、1回だけ聴いて放ったらかしにしていた。でまた改めて聴いてみた。うん、渋いですね。でも正直わたくしの好みとはちょっと違う。3月の来日公演、どんな感じでやるのだろう?というかどんな曲をやるのだろう?この路線でやられると、ちょっと辛いなあ。やはり“Avalon”あたりのあの雰囲気でやってほしいな、とわたくし切に願うのであります。