野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

一難去ってまた一難

2000年代後半ごろのイタリアを見ていると、何だかクソろくでもない奴が首相をやっているのだなと思っていた。
そのうち汚職やら何やらの疑惑もあって辞職し、そりゃそうですよねーと納得したのだが、驚いたことに数年後にはまた復活していて、おい大丈夫かイタリア人、いくら何でもそれはないだろう、と呆れたものだった。
しかしながら、第45代アメリカ合衆国大統領とか、そもそも我が国の第96〜98代内閣総理大臣なんかを見ていると、まあベルルスコーニなんてまだマシな方かな、とさえ感じられる。
日本国の第98代内閣総理大臣が「お腹痛い」と言ってトンズラかます数週間前に、『長期政権のあと』という本が出ていた。

長期政権のあと (祥伝社新書)

長期政権のあと (祥伝社新書)

実際わたくしが手に取ったのは、トンズラかました後のことだが、この本の対談が行われた時点(おそらく6月か7月)で、おそらく彼らの中では「そろそろもうアカンよね」という感じになっていたのだろうな。
いや実際わたくしなどは、あれほど下品で幼稚で滑舌の悪い内閣総理大臣が、なぜあんなに長期にわたって支持され続けるのか、と理解に苦しんでいたのだが、その秘密はこの本に書かれている。
読んでいて吐き気を催す。
もっとも、あの66歳児だけが悪いわけではない。
いま我々がリアルタイムで見ているいろんなものの劣化は、30年以上前からすでに仕込まれていたのだな、ということもわかる。それにある部分では自分も加担していたのだと思うと、恥ずかしいやら情けないやら。
待ち受けるのは、混乱か、新秩序か?だって。
そろそろこの辺で勘弁してくださいよ…