野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

実はロシア人なんかいなかったみたいですけど

『ホテル・ムンバイ』が録画してあって、なんで?と思ったが、海外ドラマの『ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ 』のカプール先生(アヌパム・カー)が出ているから、ということで妻が録画したらしい。

ホテル・ムンバイ [Blu-ray]

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  • 発売日: 2020/03/03
  • メディア: Blu-ray
まったく予備知識なしに観たのだが、いやもうほんと、ずっと肩に力入りっぱなしで、観終わったらぐったりだ。
実話に基づいた作品らしく、そういえば昔(10年ちょい前だったか)ムンバイでテロがあったのは何となく覚えているが、あれってこんなに大規模でかつ無茶苦茶な事件だったのだな。
で、これWOWOWの『W座からの招待状』で小山薫堂さんが指摘していたのだけど、ヒーローが出てきてテロリストをやっつける、というような話ではないのだ。何やら鼻持ちならない金持ちのロシア人が出てきて、これが途中で実は旧ソ連の将校、てな過去が明らかになる。お、ということはこれからこのおっさんがテロリストのマシンガンを奪って大暴れ、てなことになるのかと思っていたらあっさり射殺されてしまう。何じゃそら。
現実ってのはそんなもんで、そんなところにたまたまロサンゼルス市警の刑事だとか小学生の探偵が居合わせたりはしないのだ。当たり前だけど。
この映画でのヒーローは、プロフェッショナリズムに徹するホテルの従業員たちってなわけですよ。料理長のカプール先生とかね。