野生のペタシ (Le pédant sauvage)

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歴史家皇帝はアホやない

 引き続きローマ人シリーズ、「ローマ人の物語〈19〉悪名高き皇帝たち(3) (新潮文庫)」を読みました。この巻ではクラウディウスが主役です。

ローマ人の物語〈19〉悪名高き皇帝たち(3) (新潮文庫)

ローマ人の物語〈19〉悪名高き皇帝たち(3) (新潮文庫)


カリグラは前巻の主役ですが、そういや昔「カリギュラ」っていう映画があったよな、と思ってちょっと調べてみたんですが、この映画の中ではなんと、ティベリウスは脳梅毒、カリグラ(カリギュラ)は精神異常、そしてクラウディウスは知恵遅れ、とまぁ、なんというか。さんざんですね。そりゃその方が面白いかもしれんが、いくらなんでも下世話にすぎますわな。カリグラだけは、精神異常だったという説はそれなりに信憑性があるようですが。
 この本では一応、史実をベースに、足りない部分はそれなりの根拠に基づいた作者の想像で補完して、それぞれの皇帝たちの人物像を描き出しています。それでも、クラウディウスっていうのはやっぱりちょっとショボい感は否めない(もちろん知能は高いけど)ですね。業績としてはそれなりに立派なはずなのに、なんとも気の毒。