「口伝(オラクル)西洋哲学史」という副題の「考える人」。オラクルって神託ちゃうんか、えらい大きく出たな、と思ったが、まあそれには色々と事情があるようで。そういやシリコンバレーの会社もオラクルだな。こちらはホンマに大きく出てるな、エリソン君。
- 作者: 池田晶子
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1998/06
- メディア: 文庫
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ナントカ新書にありそうな、「入門 西洋哲学史」みたいなのとはちょっと趣を異にする。と思う。そのナントカ新書のやつは読んだことないから知らないけど、それはほぼ確信できる。だってこんな書き方したら、普通は「ざけんなよ」ってなるんじゃないの?池田さんだからできるんじゃないかと。全体に、池田さんの他の本より過激な調子になってる気がするな。
んでまあ、結局、内容としては「よーわからんかった」というのが正直なところ。やっぱりねー、「向いてない」んじゃないかなと思い始めたね最近。この本の中でも「哲学ほど感受性と素質を要求されている学問はない」って書いてるしな。
だけどちょっと面白いな、と思うところはあちこちにある。例えば、ヘーゲルの章。ヘーゲル流の晦渋なる述語はすべて無視せよ、そして自分の精神は世界精神であると確信して、文章を読み進めるのと同時並行で自分の思考の動きを観察せよ、と。ふーむ。だけど世界精神て何やねんな。それはヘーゲルを読んでみろってか。