野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

かく語りき

世の中には、「ツァラトゥストラ」が座右の書であり、日々ぱらりとめくって気合いを入れてから仕事に入る、なんていう人がいたりする。ロラン・バルトに2冊続けてぶちのめされたわたくしからすると、信じがたい話だ。
そういうニーチェ・フリークの斎藤孝氏が「座右のニーチェ」という本を書いている。ホンマかいな、と思いながら読んだ。

座右のニーチェ (光文社新書)

座右のニーチェ (光文社新書)


読んでみれば確かに、それなりの心がけを持つ人が読めば、気合いを注入するのに使えるのかも知れん、と思った。だけど、この俺様が、いきなり「ツァラトゥストラ」を読んで、こういう解釈ができただろうか?この本を読んで、また性懲りも無く「ツァラトゥストラ」を読んでみようかと思ったりしているのだが、それはすごく危険な気がする。
などと悩んでいると、

行動者だけが学ぶことができるのだ

ニーチェにどやされるわけだ。