野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

キクチ漬け

先日、「スペインの宇宙食」を読んでからというもの、どうにも気になってしかたがない。「菊地成孔」名義のアルバム「南米のエリザベス・テイラー」を、タワレコのポイント1,000円分を使って購入した。

南米のエリザベス・テーラー

南米のエリザベス・テーラー


人を食ったようなタイトルの「パリのエリザベス・テイラー (存在しない)」は11分を超える大曲(曲?)だが、なぜかご本人は演奏で参加していない。延々と朗読されるフランス語のテキスト(の原文)は菊地氏が書いたのだそうだが。「南米のエリザベス・テイラー」というのは、そういう「現象」だって?まったくワケがわからん。タイトル曲では、ポリリズムと言うのさえ、それはちょっと違うんでないの、と思ってしまうようなまったく異なるリズムをごちゃ混ぜにしながら、そこにサックスやらピアノやらを乗せて、ある種呪術的な雰囲気さえ感じさせる。「ホルヘ・ルイス・ボルヘス」とか「ルペ・ベレスの葬儀」ではバンドネオンが炸裂して不吉な感じにラテンぽい。かと思えば「京マチ子の夜」(なんでまたこんなタイトルやねん)では、淫靡なまでに美しいサックスを吹いている。
なんだかアルバムを通して聴くと、「鴨川ホルモー」のオニみたいなのがわらわらと出てきて、そこら中を引っかき回されたような気分になる。わけわからんわ。でもこういうの好きかも。