日曜日の朝日新聞の朝刊に連載されている「百年読書会」で、先週から「金閣寺」が取り上げられている。そーいや昔読んだことがあるけど、例によって内容をぜーんぜん覚えてないなぁ、と思って読み返してみた。
- 作者: 三島由紀夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/05
- メディア: 文庫
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うむ、確かに流麗な美文。でもその美しさは谷崎せんせとはまたちがっていて、緻密に設計され、研ぎすまされた性能の機械が持つ機能美、という感じに近いかと思う。「工場萌え」的な美しさか。知らんけど。
物語中で展開されるロジックもすごいぞ。理路は美しく完璧でありながら、なぜかそこから導きだされる結論は、どう考えてもおかしい、という不思議さ。そして主人公・溝口のなんとも痛々しいこと。
どうしてこれを覚えてないんだろう?