朝日新聞の人気投書欄を文庫化した「あのね 子どものつぶやき」。
これに対して、「わたしたちが忘れてしまった大切な気持ちがあります」などとお気楽なことを言っていて良いのだろうか。
- 作者: 朝日新聞出版
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/06/05
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 56回
- この商品を含むブログ (16件) を見る
彼らのつぶやきは、あまりにイノセントであるがゆえに、そのラディカルな問いかけは時にすさまじい破壊力を持つ。我々が日々を大過なくすごすために必要な常識が吹き飛ばされ、前提条件が崩壊して行くその様に恐怖を覚えないだろうか。この足下が崩れ落ちて行く感覚に対して、正気を保てるか。「永遠に保存しておきたい、真っ白な気持ち」とか言って喜んでいるのは、あまりにナイーヴに過ぎないだろうか。恐怖は想像力の代償だ。
なんてな。