野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

プチ不浄観

ありんこ天国のあり女王陛下は、以前イグザミナという雑誌において、「おじさん見つめ」(通称「おじ見つ」)なる連載をしていたことがある。内容は、街中などで見かけるおっさんを観察するというものだ。これ、けっこう面白かったのだけど、全6回で終了してしまった(今は「ココロココニアラズ」というのをやっている)。
この前書店で「おやじがき」という薄っぺらい文庫本を見つけてしまった。これ、まさに「おじ見つ」やんかいさ!

おやじがき 絶滅危惧種中年男性図鑑 (講談社文庫)

おやじがき 絶滅危惧種中年男性図鑑 (講談社文庫)


オビに書かれている「男は枯れかけがいい!」という文句に惹かれる。そして「加齢臭プンプン、老人手前の中年男性たちの愛しさと可笑しさに満ちたイラストルポ。」というのを読んだらもう、ついふらふらと何者かに操られるように手にとって、レジに運んで行ってしまっていたのだ。
おるよなぁ、こんなおっさん。としみじみ思ったり、いやいやそんなやつおらんやろ、とびっくりしたり。でも他人事じゃないよな。いずれ避けられないのだとすれば、俺様はどのおっさんを目指すべきか。うーん難しい。
自分や異性の肉体に対する執着を離れるために、死体が腐乱していく様子を観察する、「不浄観」という修行がある。この本、ちょっとそんな効果があるんじゃないかと思った。