発売当時ずいぶん話題になっていたようだが、けっこうなボリュームにビビってしまい、なかなか手を出せずにいた『サピエンス全史』、ついに意を決して読むことにした。
タイトルの通り、ホモ・サピエンスの歴史だ。ホモ・サピエンスって要するに現生人類のことだけど、今さら何を語るのだ。
と思ったけど、これがなかなか。
サピエンス全史(上) 文明の構造と人類の幸福 サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福
- 作者: ユヴァル・ノア・ハラリ
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2016/09/16
- メディア: Kindle版
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そして認知革命。何だそれ?と思うが、つまり架空の物語=虚構を作る能力だ。いや、物語を作るだけでなく、それを集団で共有する、ということ。その神話だったり、国家だったり、あるいは貨幣だったり。特に貨幣ってのが、そりゃもー。というあたりが本作の名著たる所以なんじゃないですか。知らんけど。まーとにかく、揺るぎないと信じて疑うことのなかった自分の足下とか、いろんな価値観みたいなものを容赦なく揺さぶって半壊状態にするっていう、いやかなりすごいですよこの本。