野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

小史を侮るとヤケドするぜ

以前に読んだ『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』は壊滅的に理解不能だった。
敗因は、その背景となる事実関係、フランス革命あたりの出来事・経緯といったものを把握していなかったことにある、と見ている。
だからまずはフランス革命について知ろうじゃないか、ということで昨年の正月には『ベルサイユのばら』を読んでみた。あれはあれでそれなりに面白いのだが、少しばかり台詞が冗長にすぎて、一連の出来事の流れを把握することを目的とするならば、あまり効率が良いとは言えなかった。
もうすこし端的に、フランス革命とはいったいどのようなものだったのかを理解できる本はないだろうか、とKindleストアで探して見つけたのが『フランス革命小史』だ。これなら紙の本にして100ページほどで、わりとコンパクトにまとまっているようだし。

というのがそもそもの間違いだった。
これまたなかなか辛かった。当時のフランスの社会情勢、革命に至る思想的な背景までを、ルソーやらモンテスキューまで動員して丁寧に説明してくれている。
モンテスキューな。法の精神、だったっけ?懐かしいじゃないか。何のことだかよく覚えてないけど。
前半ずっとそんな感じ。中盤あたりからやっと革命が始まって、ルイ16世がバックれようとしてしくじったり、ロベスピエールやらラファイエットなんていう名前が出てきて、おおこれはベルばらで見たぞ、などと思うものの、とにかく話がややこしすぎて頭に入ってこない。なかなか辛い。
それでもがんばって読み進め、最後はブリュメール18日のクーデターによりナポレオンが実権を握った。って、あれ、そうなのか!?
ブリュメール18日のクーデターって、ルイ=ナポレオン・ボナパルトが起こして皇帝に即位したのだと思ってたけど、違うのか。
と、まあ恥ずかしながらそんなレベルなのだ。
あらためて山川出版の世界史の教科書を引っ張り出して確認してみたところ、フランス革命についての記述は10ページにも及ぶ。マリー・アントワネットが首を斬られて、一夜にして共和国が成立、みたいな簡単な話ではないのだよ。当たり前だけど。
顔洗って出直してきます。