野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

ちくわとカマボコちょうだいな

 中島らも といえば、僕の好きな作家の一人です。ポレポレの名前も、彼の小説「ガダラの豚」から取ってます。彼が亡くなってから、もう一年近く経つんですね。そのせいかどうか知りませんが、最近書店でらもさんの本のいくつかが文庫化されているのをよく見かけます。そんな中の一冊がこれです。

心が雨漏りする日には (青春文庫)

心が雨漏りする日には (青春文庫)


 この本は、彼が鬱病とどんなふうにつきあってきたのか、というようなことを書いたエッセイです。らもさんがアルコール依存症になるに至った経緯のようなものは、他のエッセイ等で読んで知ってましたが、鬱病もあったとは知りませんでした。アルコール依存症については、「今夜、すベてのバーで (講談社文庫)」で読んでましたが、鬱病(と躁鬱病)もかなり壮絶なんですね。ところでこの文庫版には、本上まなみによる解説というかあとがきみたいなのが付いてます。これがなかなかキュートなんですが、不覚にも、読んでてちょっと泣かされてしまいました。