先日、フーコーの解説本を読んでみたものの何が何だかよくわからなくて難儀したばかりだというのに性懲りも無く、今度はちくま新書の「フーコー入門」を読んでみた。
- 作者: 中山元
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1996/06
- メディア: 新書
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先にこっちを読めばよかった。ちゃんと書けばそれなりにわかるんじゃないか。
とは言ってもやはり難解で、あまりに巨大すぎるフーコーの思想であるから、それを理解した、とはとても言えない。が、「フーコーが何を問題にしていたのか」ということがわかったような気がする。まずはここが大事だ。
最後の章、「真理のゲーム」にフーコー自身のインタビューを引用している。
人々が、自分で考えているよりもはるかに自由なのだと教えること、人々が自明で真理だと信じているいくつかのテーマが、歴史の特定の時点に作り出されたものであり、このみかけの上での自明性は批判し、破壊することが出来るものだということを示すことです。人々の精神において何かを変えること、それが知識人の役割です。
真理だと信じられているものも決して絶対ではない。自明なことであると考えられていることを覆すのがフーコーの終生の課題であった、というわけだ。
そーいうことですか。
それでもまだ「言葉と物」や「知の考古学」に手を着ける勇気は出ないけど…