野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

RAJIEはどこへ行った

少し前に、大貫妙子&坂本龍一の「UTAU」ライブをテレビでやっていた。それを観ながら、大貫さんの名盤「クリシェ」を無性に聴きたくなり、Amazonで注文した。

Cliche

Cliche


わたくしが中学生ぐらいのときに、マクセルのカセットテープ(時代を感じますな)のCMで使われていた「黒のクレール」が収録されたアルバムで、ずっとカセット(マクセルじゃないけど)にコピーしたものを聴いていたのだが、それも時代を経るうちにどっか行ってしまった。そんなわけでいずれはCDを入手しなければ、と思っていた一枚だ。
あらためて聴いてみて、とてつもなく懐かしい。というのもあるが、やはり「黒のクレール」は名曲だ。曲もアレンジも素晴らしい。なんともいえないヨーロピアンテイストが沁みる。懐かしいけど、全然古臭くはない。
他にも、「UTAU」でやっていた「夏色の服」や「風の道」がまた良い。数年前に原田知世によりカバーされていた「色彩都市」なんて、まさにヨーロッパのどこかにある旧市街の風景、という感じ。そして、当時「LABYRINTH」のちょっと不思議なテイストで、だけどどこかダークな雰囲気がすごく好きだったのを思い出した。
ピーターラビットとわたし」なんていう能天気な曲が入っているのが、当時は雰囲気ぶち壊しな感じでどうも気に入らなかったものだ。でも今となっては、まあ全編重くしすぎてもちょっとやりすぎな感じで息苦しいわな、ということでちょっとこんな軽めの曲が入ってたりするのもまた味があっていいんじゃないか、と思ったりしている。
人間、歳をとると少しは寛容になるものなのだ。