背中の絵はいろいろ面倒らしい

レイさん(id:reiworks)にお借りしているR文庫も残り少なくなってきた。だいぶ長く借りている。とっととお返ししなければ。と思いつつ、いったい何ヶ月が経過したことか。で、「人生教習所」の上巻。

人生教習所(上) (中公文庫)

「人間再生セミナー 小笠原塾」というセミナーが小笠原の離島で開催される。中間試験があり、最終合格者には就職の斡旋もする。なんだか怪しげだが、名の知れた企業が後援しており、主催者もビジネス界では有名な人物だったりする。引きこもりの東大生とか冴えないデブの女性ライターとかヤクザくずれとか、がそこに参加するというお話なわけだが。
セミナー参加者が次々と不審な死を遂げて、とか、このセミナーは実は武闘派カルト宗教の信者を養成するのが目的だった、とか、そういった話ではない。セミナー中に本土が北朝鮮から核兵器による攻撃を受けて全滅し、父島に残ったセミナー参加者で私設軍隊を作って反撃する。という話でもない。少なくとも上巻が終わった時点では、きわめてマトモな内容で、セミナーの講義は、「ためになるお話」だ。事前にどんな内容なのかをよく知らないまま読み始め、前記のような勝手な妄想をふくらませていたので、ちょっと拍子抜けしている。けど地味に面白い。ヤクザくずれの柏木くんも引きこもり東大生の太郎くんもなかなかイイ感じだ。
で、下巻では誰が殺されるのだろう？