映画の『南極料理人』を見るともなしに見ていたら、やけに面白かったので、途中から本気で観てしまった。
どうやら実話に基づいた話らしく、そして原作がある、ということだったので買い求めて読んでみた。
原作のタイトルは『面白南極料理人』だ。
一般的に、自分で「面白」などというワードを付けたりしていたら要注意だ。「爆笑」を冠した名前のお笑いコンビが大して笑えない、みたいなもんで。
で、この人あんまり文章書くの慣れてないんじゃないのかな。ちょっとわかりにくい。
その一方で昭和軽薄体っぽい文体がやや滑りぎみというか。
いや、何だかずいぶんディスってしまったな。そんなつもりは無かったのだけど。
あの映画のような面白さを求めてはいけない。けれども、-50℃とか-60℃とかいう世界はいかなるものなのか、そしてそのような環境に1年以上暮らす人たちが何をどのように感じ、どんな事が起こるのか。について述べられる内容は実に興味深い。笑える内容もあるのだけど、驚いたり感心したり、の方がずっと多い。
そして、そんな極限状態に好き好んで身を投じようとする人々というのは、やはり只者ではないというかちょっとイカれているというか。
世の中にはいろんな人がいるもんです。