野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

働いてるひともおりまっせ

昨年の暮れにちょこっと読み始めて、正月に一気読みした『プラナリア』。

社会不適合者一歩手前な感じだったり、どこかで踏み外した挙句にどうしようもないほどに拗らせていたり。揃いも揃ってどうなっとるんだこれは。と思うと、紹介文には「働かない女たちに現在を映す恋愛小説集」などと書かれている。
あれ、そうだったっけ?いやまあそうだったかもしれないけど、そんなまとめ方はちょっと雑だな。
とりあえず『ばにらさま』にあったホラー風味はほとんどない。あっと驚くような展開もない。ただ、どうにも面倒くさい感じの人たちの鬱屈が垂れ流されていくのを、ちょっとうんざりしながら眺める感じかな。
そんな中で最後の「あいあるあした」だけが何故そんな、ちょっとエエ話みたいになってるのよ。油断ならんなあ。