野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

異次元はもう勘弁してください

本日、Lullyをデビューさせた。
雨に降られたりとか、いきなりどこかにぶつけて派手に傷をつけたり、というような事故が無くて良かった。
先週の土曜日に購入した物件である。

実はこの半年ほど、チャッカブーツみたいなの(というかそのまんまチャッカブーツ)が一足ほしいなと、あれこれ思い悩んでいた。
以前はクラークスのオイルドレザーのデザートブーツを愛用していたのだが、あのクレープソールは濡れた路面に弱い。そして、しばらく履かないと加水分解を起こす。何よりも、ソールが劣化しても(少なくともオフィシャルには)交換ができない。
ということで、その後継を探しているうちに、パラブーツのLullyに行き着いたというわけだ。
しかし問題は、パラブーツであるということ。なかなかわたくしなどが気軽に買えるようなお値段ではない。
そうやって思い悩んでいる目の前で、さらに値段が上がっていく。
これはパラブーツに限った話ではなく、レザーシューズ全般に言える話である。このタイミングを逃すと、おそらく到底わたくしの手が出ない価格になってしまうことが予想される(すでにこの2年で3割ほど値上がりしている)。
そんなわけでここはひとつ大枚はたいて、という仕儀になったわけである。
で先々週の末に覚悟を決めて心斎橋にあるパラブーツ路面店へ行ったら、なんとLullyが見当たらない。ほんの一月ほど前にはあったのに。
店員に尋ねてみると、倉庫に引き上げた、という。
なんと、ひょっとして廃番になるのか、と訊くとそうではない、という。まあ確かに、これから夏に向けて、チャッカブーツよりはサンダルなんかの方を充実させた方が良い、というのは道理に適っている。
とはいえ、公式サイトには当該モデルが見当たらない、という事実もあるので、決して油断はできない。
いずれにせよ現物がないというのは具合が悪い。途方に暮れていると、似たモデルで試着をし、該当するサイズのものを倉庫で探して、在庫があれば取り寄せるということでどうか、と提案された。
いや現物を履かずに取り寄せなどリスクが高すぎるだろう、と思ったが、実際に試着してみてサイズが合わない場合には購入しなければ良いのだ、ということで取り寄せしてもらうことになった。
そして翌日に「在庫がありました」、さらに数日後には「店舗に入荷しました」との連絡があった。
で先週末に、再び店舗を訪れたわけだ。
試着してみたところ、なかなか具合がよろしい。ということで、めでたく購入ということになった。
ああいう店で買うと、ちゃんとプレメンテまでして渡してくれるのだな。ありがたい。
そうやって購入したものの、ここ数日雨続きで、なかなか下すタイミングがなかったのだ(パラブーツのくせにアッパーはアブラマシマシのリスレザーではなく普通のカーフレザーで、雨には強くない)。
梅雨の晴れ間となった本日、やっとデビューさせることができた。
とりあえず大きな故障は無い。これからどんなふうにエイジングしていくのかが楽しみなところだ。